猫専門の動物看護師による【 負担の少ないトイレ切り替えのコツ 】を解説!
なかなか普段聞くことのできない貴重なアドバイスですので、ぜひご活用ください!
※本ご案内は、新しいトイレがシステムトイレであることを前提とした内容です。
目次 はじめに知っておきたいこと トイレトラブルを起こしてしまう トイレに行く頻度が減った |
はじめに知っておきたいこと
スムーズな移行のためのポイントがあります。それは、猫砂とトイレの両方を突然新しいものに替えないこと。
トイレ本体も猫砂も全て違うものに変わってしまうと、猫ちゃんも困惑してしまいます。
徐々に慣れて”用を足す場所である”と猫ちゃんに認識してもらうため、猫砂もトイレも「少しずつ」替えていく方法をおすすめします。
【砂とトイレ移行までのSTEP】
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今まで使っていたトイレで「砂の変更」
以下のように少しずつ砂の比率の変更をお試しださい。
(旧砂:新しい砂)最初の週=8:2
2週目=5:5
3週目=2:8
4週目=0:10 -
トイレ本体も新しいものに変更
それまで使っていたトイレの隣に新しいトイレを設置し、少しずつ「新しいトイレだよ」と教えてあげす。 -
トレッタの電源を抜いた状態で使ってくれるまで様子を見る
新しいトイレと今までなかったライトとの両方を同時に慣れさせることが難しい猫ちゃんもいます。
その場合は、まずはトイレ本体に慣れてもらうために電源をオフにして、通常のシステムトイレとして使ってくれることを目指しましょう。猫ちゃんが数回でも入ってくれたら、飼い主様が様子を見ていられるときに、思い切って前のトイレを撤去してしまいましょう。すると、意外とあっさりとトレッタを使ってくれるようになることもあります。
猫が入ってくれないときのチェックリスト
✔︎ トイレの置き場所を変えてしまった?
今まで置いていた場所と違うところに新しいトイレを設置していませんか?
トレッタの場合は電源が必要となるため、場所の変更がやむを得ない場合もありますが、猫ちゃんはとてもこだわりが強いことと、今までと形状の違うトイレが今までと違う場所に突然現れても、トイレだとすぐに理解できないことがあります。
そのため、新しいトイレの設置場所は下記方法をお試しください。
・できれば今までと同じ場所に設置する
・トレッタの場合、電源の都合で場所の移動が必要であれば、まずは電源をいれずに元の場所に設置し、少しずつ目標の場所まで移動する
✔︎ 砂が猫ちゃんの好みではないかも...
システムトイレに移行の際には「システムトイレ用の砂(トレッタの場合は固まらないタイプ)」へ変更する必要がありますが、以前使っていた砂がお気に入りで、新しい砂を使うとトイレに入ってくれない猫ちゃんもいます。
そんな時は、システムトイレ用の砂の中でも、今まで使っていた砂と似ているものを選んであげましょう。
今まで使っていた砂の形状が好きな場合や、質感が好きな場合、大きさが好きな場合があります。
全て当てはまるものを見つけだすのは難しいと思うので、1つでも前の砂と特徴が似ている砂をまずは選んであげて、それでもダメな場合には、また別の部分で前の砂と似ている砂をお試しください。
✔︎ 新しいトイレを設置して間もない
猫ちゃんのトイレ移行はプロでも2ヶ月程かかることもあります。焦らず、気長にようすを見てあげましょう。
トイレトラブルを起こしてしまう
トイレを替えたら、トイレから便や尿がはみ出てしまったり、トイレ以外の場所で粗相をしてしまうようになった…それには猫ちゃんによって様々な理由があり、病気の可能性もあるので注意が必要です。
病気が原因ではない場合には、少しの工夫で簡単に解決できることもあるので、お困りの方は要チェックです。
トイレトラブルに関するチェックリスト
✔︎ 膀胱炎や便秘等になってしまっている
膀胱炎や便秘になってしまっていると、膀胱や肛門に違和感があり様々なところで踏ん張ってしまうことがあります。
まずは獣医師さんへ相談しましょう。
✔︎ 自分の足が砂の上に乗っているので、体もトイレ内に入っていると思ってしまっている
そんな猫ちゃんもいます。
そんな時は、トイレの奥側に砂を寄せて上げることでしっかりとトイレの奥まではいってくれて、トイレのはみ出し問題が解決します。実際にこの方法でお悩みが解決した飼い主様と猫ちゃんもいらっしゃいます。
✔︎ 砂を踏みたくない
しっかりと砂の上で便や尿をしたい猫ちゃんとは逆で、砂を踏むのが嫌な子もいます。
そんな猫ちゃんには砂を手前に寄せて砂のない足場を奥側に作ることで、しっかりとトイレの奥まで入ってくれるようになります。
✔︎ きれいなトイレしか使いたくない
自分のおしっこやうんち、又は同居の猫ちゃんの便や尿が既にあるトイレは使いたくない!という綺麗好きな猫ちゃんもいます。対策を取らないとトイレを我慢してしまい、膀胱炎等になってしまうことも…
綺麗好きな猫ちゃんの為に以下を行ってください。
・トイレはこまめに掃除をしてあげる(定期的な丸洗いも必須です)
・トイレの数を増やしてあげる(綺麗なトイレしか使いたくない猫ちゃんは少なくないため、一般的に猫ちゃんのトイレの設置台数は、猫の頭数+1台が推奨されています)
✔︎ トイレに入っていた時にトラウマになってしまう出来事があった
例えば、大きな物音がしてびっくりしてしまったことがあったり、叱られてしまったことがあったり、トイレ内だけでなく、トイレ周辺でトラウマになってしまうような出来事があると、その周辺に近づかなくなってしまい、トイレ外での粗相につながってしまうこともあります。
事前に、洗濯機の近くやドアの近くなど大きな音が出るものの近くはなるべく避け、静かなところに設置してあげるのも1つの手です。
トイレに行く頻度が減った
トイレを替えたことでトイレに行く頻度が減ってしまうことにも、理由と対策方法があります。
長時間我慢をしてしまうと病気になってしまう恐れもあるので、下記を参考に注意しましょう。
トイレ頻度に関するチェックリスト
✔︎ 猫ちゃんがいつもいる場所から遠いところにトイレがある
特に冬場は要注意です。
寒いからといった理由でトイレをギリギリまで我慢してしまう猫ちゃんが膀胱炎になってしまうことはとても多いです。トイレはなるべく猫ちゃんがいつもいる場所から近く、冬場でも寒くなく暖かい場所に設置してあげましょう。
✔︎ 家族で喧嘩をよくしたり、大声を出す人がいる
声に驚いて隠れている時間が長くなってしまった可能性があります。大声を出さないようにし、おやつなどで信頼関係を築いてください。
✔︎ 来客が苦手で隠れることが多い
飼い主様ご家族以外の人が家に入るのが苦手な猫ちゃんは、隠れることにより、トイレに行けなくなってしまいます。
そんな猫ちゃんにはいつでも行ける避難場所を確保してあげて、トイレもそこに設置してあげてください。
猫ちゃんはとても慎重派の子が多いので、焦らずゆっくりと解決していくことがとても大切です。
”うちの子はこれが原因”と思い込んでいた飼い主様も、色々と試していただく中で全く関係のないことが原因だった、なんてこともあります。
こちらの内容が少しでも多くのねこちゃんと飼い主様のお役に立てましたら幸いです。